紙書籍のようにかさばらず、スマートフォンなどで気軽に読める電子書籍は本当に便利ですよね。
多くの電子書籍は紙書籍より安価で、クーポンやセールなどを利用すればさらにお得な価格で購入できることもあります。
しかし、なかには紙書籍と値段が変わらない作品もありますし、手元に「物」が残らない電子書籍に割高感を覚える方も少なくないのではないでしょうか。
実際、電子書籍は紙書籍と違って印刷代や紙代は必要ないですし、オンラインなので流通コストはかなり抑えられているはずです。
にもかかわらず、どうしてそれほど安くならないのでしょうか。
そこで電子書籍が高い理由を徹底調査し、価格が下がりにくい電子書籍をお得に買う方法を調べてみました。
目次
電子書籍が高いのはなぜ?5つの理由
電子書籍が高い理由を調べてみたところ、ユーザーから見えない部分に思いのほかコストがかかっていることがわかりました。
紙代や印刷代がかからない割に電子書籍が高い理由は主に5つあります。
- データ化にお金がかかるから
- 販売手数料(固定費)がかかるから
- システムの開発や維持にコストがかかるから
- 人件費がかかるから
- 紙書籍を販売している書店への配慮
以下で詳しく解説していきますね。
データ化にお金がかかるから
たしかに、電子書籍は紙代も印刷代も必要ありません。
読むための電子ビューアや携帯端末、アプリなどはユーザーが用意するので、販売サイトに費用負担は生じないはずです。
しかし、書籍のデータ化にはお金がかかり、これが意外と高いのです。
例えば、電子書籍では読者が文字サイズを変更した場合でも、画面の中に図表やイラストがうまく収まるようにしなければなりません。
この作業がものすごく大変で、コストも非常にかかります。
しかも電子書籍は歴史が浅いため、このような技術を持っている人材を確保するのが難しいのです。
だから電子書籍は原価がなかなか下がらず、安値で販売するのが難しくなります。
販売手数料(固定費)がかかるから
電子書籍を大手ストアで販売すると、ストアに対して販売手数料を支払わなくてはなりません。
自社サイトで販売する場合でもアプリなどは必要なので、AppleやGoogleにそれなりの手数料を支払う必要があります。
「電子取次」と呼ばれる仲介業者を利用して複数のサイトで販売する方法もありますが、こちらもやはり取次手数料が必要です。
販売手数料は販売価格ではなく定価の約3割が相場なので、価格を下げ過ぎると利益が出ないどころか赤字になってしまいます。
このようなことも、電子書籍の値段が安くならない理由の一つといえるでしょう。
システムの開発や維持にコストがかかるから
紙書籍の場合、いったん書籍を販売してしまえば基本的にアフターフォローは必要ありません。
しかし電子書籍の場合、電子ビューアやアプリの開発、システムの維持やメンテナンスにコストがかかります。
サイトやサーバーの維持費も必要ですし、問い合わせ窓口だって設置しなければなりません。
もちろん、こういった面倒な作業を外注することも可能ですが、それでもコストはそれなりにかかってしまうため、価格を下げるのが難しくなってしまうのです。
人件費がかかるから
書籍のデータ化、システムの開発や維持・メンテナンス、問い合わせ窓口などには、必ず「人」が必要です。
となると、電子書籍を販売して儲けを出すためには、人件費も販売価格に反映させなければなりません。
また、すでに販売されている紙書籍を電子化する場合、作家さんなどと新たに契約を締結する必要があります。
何らかの資料を引用している書籍をデータ化する場合は、その資料の使用許可も再度取らなければなりません。
こういった作業をする人たちの人件費も販売価格に組み込まなければならないため、電子書籍の価格はなかなか下げられないのです。
紙書籍を販売している書店への配慮
もう一つ、電子書籍ならではの事情があります。
それが、紙書籍を販売している既存書店への「配慮」です。
実は、電子書籍の価格は紙書籍の1/3程度まで下げられるといわれています。
しかし、そこまで価格を下げてしまうと今度は紙書籍の価格を上げざるを得なくなってしまうのです。
そうすると、最終的に紙書籍と電子書籍との価格差が10倍にもなってしまうとのこと。
これでは、紙書籍が売れなくなって既存書店がどんどんつぶれてしまいます。
しかしながら、さまざまな事情で電子化されない・できない紙書籍も少なくありません。
業界全体で既存書店を守るために、そして、電子化されない紙書籍の販売を維持するためにも、電子書籍の価格を紙書籍より著しく安価にすることはできないのです。
電子書籍を安く買う4つの方法
値段が下がりにくい電子書籍ですが、紙書籍とは違って販売サイトの裁量で割引しても良いとされています。
つまり、運営サイトが実施するセールやクーポンなどを利用すれば、電子書籍を定価より安く購入できるのです。
電子書籍を格安で手に入れるは以下の4つです。
- 無料で読める作品をフル活用する
- キャンペーン対象作品を購入する
- クーポンで読みたい作品をゲットする
- セールを狙って購入する
順番に見ていきましょう。
無料で読める作品をフル活用する
ほとんどの電子書籍販売サイトでは、無料で読める作品を多数公開しています。
立ち読み感覚で利用できますが、書店と違って後ろめたさを感じたり店員さんに注意されたりすることはありません!
数千冊、なかには1万冊以上も無料で読めるサイトもあるので、ぜひ利用しましょう。
キャンペーン対象作品を購入する
定期的に実施されるキャンペーンを利用して、対象作品を購入するのもおすすめです。
「まだ電子書籍を利用したことがない……」という方に特におすすめなのが、新規入会キャンペーンです。
初回入会時しか利用できませんが、サイトによっては一度に100冊もの本が割引価格で購入できることも!
紙書籍を100冊も買うと保管場所に困ってしまいますが、電子書籍ならスマートフォンやタブレットさえあれば大丈夫。
しかも、いつでもどこでも好きな作品が読めるのでとても便利です。
クーポンで読みたい作品をゲットする
電子書籍サイトから配布されるクーポン券もしっかり利用しましょう。
クーポンの内容にもよりますが、定価の2~5割引きで電子書籍が購入できることが多いようです。
配布パターンとしては、「決まった曜日に」「5のつく日に」などがありますが、サイトによって頻度はまちまちです。
また、利用できる期間が限定されていることが多いので、クーポンを手に入れたら早めに使うことをおすすめします。
セールを狙って購入する
「今すぐ読みたい!」という本でなければ、セールまで待って購入しても良いかもしれません。
セールは日替わり・月替わりだったり、ジャンル別で大幅な割引セールが行われたりする場合もあるので、要チェックです。
しかも、セールなら半額以下、場合によっては90%以上の割引価格で電子書籍が購入できることもあります。
紙書籍では考えられない割引率ですよね。
中古本を買うより安いケースもあるので、「電子書籍=割高」という先入観を捨てて一度サイトをのぞいてみてください。
電子書籍が高い理由まとめ
電子書籍の値段が下がりにくい主な理由は、以下の5点です。
- 書籍のデータ化にコストがかかる
- 販売手数料がかかる
- システムの開発費・維持費が必要
- 人件費がかかる
- 既存書店への配慮
もっとも、これらの問題点は電子書籍の普及が進んで販売サイトの利益が上がれば解決されるかもしれません。
割高感がある電子書籍ですが、紙書籍とは異なり割引価格での販売も許されているため、場合によっては半額以下、ときには無料でお気に入りの本が手に入ることもあります。
キャンペーンやセールをフル活用する、定期的に配布されるクーポンを利用するのもおすすめです。
特に安く購入できるおすすめの電子書籍サイトは以下の記事でまとめているので、よければぜひ参考にしてください。